表紙からドドンと生肉の塊が衝撃を与える絵本『にくのくに』。表紙だけでなくページをめくるたびに、大迫力な肉料理が次々に登場します。作者は「食べ物と人」をテーマに作品を発表している夫婦ユニット・はらぺこめがね氏。
発売日はなんと2月9日(ニクの日)という遊び心溢れる1冊です。
今回は、ねる前に読みたい絵本にぜひオススメの『にくのくに』の魅力をご紹介します!
『にくのくに』
作:はらぺこめがね
出版社:教育画劇
発売年:2020年2月9日(ニクの日!)
価格:1,300円+税
あらすじ
上から読んでも下から読んでも「にくのくに」。いろんな肉の王様がお城を構える、この「にくのくに」で一番の王を決めることになりました。
ローストビーフ王に、唐揚げ王、ハンバーグ王、テリヤキチキン王…どの王様も個性豊かで魅力的だけど、自信満々で偉そうに威張っていて、自分が一番だと言って譲りません。
そこに現れたスキヤキ王がゆっくりと口を開き…
はてさて「にくのくに」の一番の王は無事に決まるのか!?
ねる前に読むときココに注目!
とにかく個性豊かな王様たちが次々現れて、自慢の肉料理を披露してくれる美味しい絵本です。が、「わー美味しそう」よりも、「すごい!ど迫力っ!!」という感想が先に出てくるくらい、見開きページいっぱいに広がる肉料理が印象的でした。
ついつい大迫力な肉料理に目が行きがちですが、子どもが注目していたのは王様たちが住んでいるお城。ハンバーグ王の住むお城には、豚と牛がくっついた合い挽きみたいな動物が住んでいたりして。スキヤキ王ときたら、まさに日本の城!入り口に立派なエノキが生えてます。
読み終わって気付いたんですが、表紙を開いた見返し部分の紙の触り心地が…
コレどこかで見たような…!?
あれ?お肉屋さんで包んでくれる紙みたい!!
最初から最後まで遊び心満載。
サービス精神旺盛な作品でした!
はらぺこめがね氏が描く「食べ物と人」の絵本
まとめ
- ねる前の絵本に『にくのくに』がオススメ
- 3才〜親子で楽しめる1冊
- 大迫力な肉料理に驚愕!!
- 見返しの紙の触り心地にも注目
寝る前なのにお腹が空くんじゃ?と思うことなかれ。ここまで大胆な肉の描き方は、もはや芸術的でした!『にくのくに』は、子どものみならず大人も魅了される作品です。ぜひ、ねる前の読み聞かせの1冊に選んでみてはいかがでしょうか。
では、おやすみなさい。
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